仏像彫刻◎大阪◎2日間体験、初心者の方!

-
仏像彫刻工房「祥」
仏像彫刻 地蔵レリーフ 大阪 中之島 体験

手のひらにすっぽり
お地蔵さまのレリーフ

彫刻刀の持ち方から
仏像彫刻や仏像に興味ある大阪近郊の方
ちょっとやってみませんか!

講師
春日有職檜物師職預 宗教芸術院 松久宗琳仏所
 南都仏師 矢野 公祥

日時
2020年2/14, 2/21 金曜 14:00-17:00

場所
大阪市、最寄り駅は梅田から1駅、地下鉄四つ橋線肥後橋駅の駅ビル
朝日カルチャー中之島 仏像彫刻2日体験 ←お申し込みはこちらをクリック
*期限間近でもお問い合わせください。
*年間4回ほど開催しています。

    

コロナウィルスによる新型肺炎の予防、みなさん気を付けていますか?

感染経路に大阪の地名が挙がった翌朝、薬局に駆け込んで、何とかマスクを確保できましたが、マスクも消毒液も、日本中で品不足。

アルコール消毒は、手を石けんで洗った後に水分を拭き、ワンプッシュ。
15秒ほどこすりながら、指の間や爪などに行きわたらせ、乾燥すると、ウィルス撃退です。
厳戒態勢が敷かれるほどの強力な感染症。
普段のうがい手洗いに加えて、少しだけ用心を上積みしたいですね。

令和二年、元旦

-
仏像彫刻工房「祥」
正月DSC00042

新年あけましておめでとうございます。
令和という新元号の中、おかげさまで健康に恵まれ、新たな年を迎えることができました。

昨年は手術と縁なく過ごせたものの、同世代の生徒さんを見送るようなこともあり、身が引き締まる思いです。

皆さんも、より一層、病の早期発見、治療、回復を心がけ、
一仏、一刀に、邁進いたしましょう。

令和二年元旦 南都仏師 矢野公祥



    
写真は、生徒・大黒さんの作品、七福神

文部科学大臣賞、受賞された矢野公祥先生と作品紹介

-
仏像彫刻工房「祥」
17519.jpg

春の大阪市立美術館。
第46創彩展での南都仏師・矢野公祥先生。

文部科学大臣賞の受賞となった「高山右近像」。
祝賀会が開かれました。

1811kyoto_yanokosho_cor.jpg

(参考:別会場での高山右近像展示レポートはこちら → 第55回 仏教美術展/仏像仏画・展示会レポート!

大きすぎる栄誉に、発表前から生徒たちはざわざわ。
口々にお祝いをお伝えしました。

ネットにも、しかるべき特集や発表を、と意気込んだのですが、
晴れ姿や賞状のお写真をお願いするも、そんな大袈裟にせんでええねん、と。

質素で、毎日、仏像彫刻を欠かさない。
矢野先生のそんな人柄が伝わってきます。

文部科学大臣賞の受賞、本当におめでとうございます!

先生の功績に見合うような熱心な生徒でなくて申し訳ない…
などと思いながらも、ゆっくりと仏に向き合い、ひのきの香りに包まれる。
そんな時間を楽しみながら、学ばせていただいています。

仏像彫刻教室レポート ←教室の様子はこちら
仏像彫刻工房『祥』 ←仏像彫刻教室の見学やお申込みはこちら
@奈良ぶつ ←生徒が自由につぶやく仏像彫刻ツイッター

手のひら阿弥陀如来さま

-
仏像彫刻工房「祥」
DSC09810_edited-1_2.jpg

仏像彫刻教室のとある日。
仏師・矢野公祥先生が、完成間近の作品だと、お持ちになった小さな阿弥陀如来さま。
手のひらにすっぽり収まるサイズの、白檀から彫り出された仏さま。

ミリサイズの細かい衣や模様に、金箔を押した豪華な装飾。
光背の透かし彫りなど、大きなサイズでも大変なことを知る生徒たちは、取り囲んでは、職人技に沸き立ちました。

DSC09814_edited-1_2.jpg

極薄に伸ばされた金箔は、静電気でくっつかないよう、お手製の竹ナイフで細く切ります。
まず切るところから難しい、とは載金(きりかね)教室の生徒さんから聞いた話。

のりは、ふのりなどを煮たものを使い、一筋一筋慎重に貼り付けていく。
ほんの一本を貼るのに、気づいたら何時間も経っていることもあるとか。

根気の要る、大変な作業でもあり、楽しさもあると、矢野先生。

DSC09816_edited-1_2.jpg

小さくても、大きいものとかかる手数は同じ。より細かく手を刀を動かす分、小さい作品は大変です。

手の周りに散らばる木くず、これが1削りで出る小ささ。
細かく丁寧に、仏を削り出してゆく仏師の技。

DSC09812_edited-1_2.jpg

仏像彫刻で使う、寸尺定規でサイズ感を。
10メモリで1寸、大きさは3.6寸ほど。約10センチといったところでしょうか。
この定規、大工や仏像彫刻など、伝統的な細工には必須ですが、メートル法が施工された戦後以降、売っている店はほとんどありません。

DSC09806_edited-1_2.jpg

DSC09817_edited-1_2.jpg

持念仏として納められた阿弥陀如来像。
細かく繊細なありさまを間近で拝見させていただき、白檀の硬さや制作の苦労エピソードを伺いました。

教室で生徒を指導しながら、このような作品を3ヶ月ほどで作られた矢野先生。
お盆頃からは暑いさ中、秋の京都展示会向けの作品も作られたそうで。

京都の展示会レポートもまだでした。準備いたします!

即位礼正殿の儀と、文化の伝承~漆塗り~

-
仏像彫刻工房「祥」
令和を象徴する華やかで伝統ある、即位礼正殿の儀。
諸外国から100を超す王族や首相が集い、国内外で大きな話題になりました。

即位を宣言された高御座と御帳台には、漆塗りや金箔などの伝統の技、神式の衣装にも古くから伝わる職人の技。
仏像彫刻にも伝わるこれらの技について、書いてみようと思います。

漆塗り

仏像彫刻 仏頭 漆塗り 金箔

仏像彫刻 台座 漆塗り 金箔

こちらは南都仏師・矢野公祥先生の作品、観音菩薩像と、薬師如来像台座。
3度の漆塗りを経て、金箔押し、彩色と丁寧に伝統の技が注がれています。

漆はもちろん、本うるし。
作業の様子を見学したい!と申し出たときの先生の言葉。

「顔も手もパンパンに腫れ上がり、数日は寝れないほどになる」

ゴーグルや手袋などでも防ぎきれず、空気を漂う成分だけでかなりかぶれるそうです。
ホームセンターで釣り道具用うるしを物色しただけでかゆくなるので、全くダメでしょう。

生徒の作品に勧められる合成うるし「カシュー」も、使う人の話だと少しかぶれるそうです。

漆を塗る回数は、横着して2回などにすると、金箔の乗りが悪く、却って手間なのだとか。

とても根気の要る作業ですね。

そして、とっても綺麗です!!

漆の木の現状

EPSON349_2 (1)_2

西洋から入ってきたピアノを湿気に強くするために黒く塗った江戸時代の日本人。
黒いピアノは美しいと世界に広がり、英語で"japan"と言えば漆塗りを指すまでに。

昔はいくらでも自生していたうるしですが、乱獲により大きな木は全てなくなりました。
今は、若木が少し育ったら、幹ごと切って樹液を取り、そのまま使いきってしまいます。

資源を保全し、次世代につなぐ体制は、伝統芸術のあらゆる分野で不足が叫ばれています。

漆塗りの蒔絵に不可欠な筆の材料であるねずみの消滅と、筆職人も消えつつあること。
国産の大きな木材が減り、材木屋もどんどん減っている。
宅地開発で粘土が取れる土地がなくなり、廃業する陶器職人の話なども。


伝統職人が残る日本

即位礼正殿の儀では、中国系の人たちからも、よくこれだけの技術が残り、職人がいる!
との声が多く聞かれたとか。

衣装や漆工芸、建築技術のルーツを辿れば、もとは中国からの伝来文化。
中国では、政治の革命の毎に、要人も芸術家もことごとく殺されてしまう風習があり、高度な文化が途絶えてしまうとも聞きます。
一度途絶えてしまうと、記録や現物からの技術の復興は困難ですね。

天皇制という安全なベースの上で、神社の20年ごとの造替や、即位ごとの数々の儀式。
矢野先生も、春日大社のご造替で、多数の狛犬を奉納されました → (参考記事:産経ニュース 春日大社に納めた獅子・狛犬

日本の伝統世界の素晴らしい土壌を垣間見たような気がします。

本物のうるし、本物の金箔、伝統の技、日本の山の恵み、国の制度。
仏像彫刻には、たくさんの日本のエッセンスが詰まっているようです。