仏像彫刻、生徒作品の釈迦菩薩像

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仏像彫刻工房「祥」
仏像彫刻教室では、初心者のうちは入門テキストの課題。
課題を終えた生徒は、自由に彫りたい仏像を選び、先生の指導のもとに彫刻します。

先日完成した、生徒さんの仏さま、樹下観耕(じゅかかんこう)の釈迦菩薩像。
インドで4世紀頃までに多く作られたガンダーラ仏の模刻です。

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仏像が完成すると、皆で囲んで、わいのわいのと鑑賞したり、ナデナデしたり(*^_^*)
ギリシャ石像のような彫りとどっしり感。

写真や旅行が好きな生徒さん自身が、インドやパキスタンの博物館で直接見たという、ガンダーラ仏。
ご本人が受けた印象の片鱗、どっしりとしていて大らかな生徒さん本人の気質が伝わってくるようです

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この仏像は、王宮時代のお釈迦さまが、畑の畦道の樹の下で瞑想するお姿。

『ガンダーラ美術に見るブッダの生涯』で紹介されています。

お釈迦さまの生涯や求道、様々なエピソードに添えて数多くのガンダーラ仏の写真が。
とても見応えあり、仏像彫刻生徒の間でも所有者多数の本です。

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台座と一体の堂々としたガンダーラ仏摸刻、材料のひのきエピソード。

仏像の材料は、大きな丸太の中心付近、芯を外した希少な部分です。

近年、大きな木材はがくんと減り、このサイズの材料は入手が難しいそうで、矢野先生がいつか彫ろうとしていたとっておきだったとか。森や木、緑が減っています

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生徒の彫刻刀を研ぐ矢野先生。

仏像彫刻教室では、刀の手入れも覚えますが、もちろん技術の習得度はさまざま。
三角刀など、2つの面が合わさる形のものは難しく、先生の手が入ることになります。

本当に苦手な人には、三角刀研いだらイカン!とのお達しが出ることも…

でもみんな慣れてきて、それなりに研げるようになります。
ネット動画で包丁の研ぎ方を見て、研いでしまえる主婦の方も。さすがです!



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Posted by仏像彫刻工房「祥」